週末公開の映画……2012.2.2
日本列島いきものたちの物語
(満点は☆☆☆☆☆)

昨年よりさらに忙しくなってしまい、なかなか試写に足を運べなくなりました。
たくさん届く試写状の中から、優先的に行こうと思うのは正直話題作だったりします。
でもそれじゃダメなんですよね。
興行的肩書きの無い小さな映画にもいい作品がたくさんあるのは、
これまでの経験から知っていること。
映画も人と同様に"出会い"です。今年もたくさんのいい出会いがありますように。
そう願ってやみません。
今週は1本です!



「日本列島いきものたちの物語」は、ネイチャー・ドキュメンタリー。

東西3100キロ、南北3000キロ。亜熱帯から亜寒帯までが存在する日本列島。
ここには9万種類ものいきものたちが生きています。
そんな中から、鹿児島県屋久島のニホンザル、青森県下北半島のサル、
兵庫県六甲山のイノシシ、北海道知床半島のヒグマ、
北海道釧路湿原のキタキツネ、その他、海のいきものから不思議な動植物まで、
その生態を、日本を代表するネイチャー・カメラマンたちが追っています。
今作のテーマは"絆"そして"家族愛"。
時に厳しい現実を目の当たりにさせられますが、これも自然の営み。
しっかり直視しなくてはなりません。
生まれてすぐに立てない動物は人間ぐらいだって知ってましたか?
野生を生き抜くのって大変なんです。
この手の映画が最近増えてますが、日本に特化してるのがいいかも。
家族内の話の輪が広がりますからねっ。☆3つ。
「日本列島いきものたちの物語」公式サイト
 
 


 
 
 週末公開の映画……2012.1.20
「DOCUMENTARY of AKB48
 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る」☆☆☆☆☆
「麒麟の翼〜劇場版・新参者〜」☆☆☆
「しあわせのパン」☆☆☆
(満点は☆☆☆☆☆)

映画の中の名セリフ。
特に自分が欲している時はグググッときますね。
ダメ主人だけど信念に生きる夫の「別れたいなら出て行っていいぞ」の言葉に、妻はこう言い捨てます。
「まったく。憎しみはどんどん増えていくけど、愛は減らないのよ」。
くぅ〜っ。どっかにいませんかね、こんな女性(笑)。
さ、今週は3本です!



「DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on
少女たちは傷つきながら、夢を見る」は、AKB48のドキュメンタリー映画第2弾。

人気絶頂のアイドルグループ、AKB48。
彼女たちの2011年を追ったドキュメンタリーなんですが、"3.11の未曾有の大災害に際して"
"AKB総選挙""初のドーム公演となった西武ドームでのステージの舞台裏"、
この3つが柱になっています。
特に西武ドームに臨む彼女たちを見て、ボクは正直、打ちのめされました。
20歳そこそこの彼女たちの、いったい何分の1の努力をしてきたんだろうって。
50オヤジが超反省です(笑)。
人はみんな頑張ってるんですよ。
それぞれに器の大きさがあるから、頑張ってるってこと自体を否定はできない。
でも「あなたは限界を超えたことがありますか?」って聞かれた時、
いったいどれだけの人が胸を張って「はい」って言えるでしょう。
そこなんだな、彼女たちのすごいところは。本当に叩きのめされました。
そんなこと考えて発言してないと思うけど、インタビューでもかなり深いこと言ってます。
これこそが"リアリティ"。
この世界に詳しい人は、「うまくいいところを編集してるよな」と言います。
ボクはそれでもいいと思うのです。
この映画を見て、「負けちゃいられない。頑張らなきゃ」って思う人がいればいいのだから。
若者も、大人も、絶対に見た方がいい。そして感じてみて下さい。
何も感じなかったら、感じない自分を省みた方がいいと思います。☆5つ!!
「DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る」公式サイト



「麒麟の翼〜劇場版・新参者〜」は、東野圭吾原作の人気シリーズ、初の映画化。

東京・日本橋で起きた殺人事件。
金属会社の本部長・青柳武明が何者かに腹部を刺され死亡するという事件が起きます。
容疑者として逮捕されたのは青柳のバッグを持っていた無職の八島冬樹。
しかし八島は逃走中に車にはねられて意識不明の重体となってしまうのです。
直前に震える声の八島と携帯電話で話した恋人の中原香織は、
八島の無実を信じ、そのことを懸命に訴えるのですが、
警察は生活に困っていた八島が金銭目当で青柳を殺したとの見方を強めます。
しかし、青柳にとって日本橋は縁もゆかりもないはずの地。
さらに刺されてから8分もの間、誰にも助けを求めず歩き続けたのはなぜか。
日本橋署の刑事・加賀恭一郎は独自の捜査を進めていくのでした…。

TBSドラマでも人気の"加賀恭一郎シリーズ"、初の映画化です。
単なる物取りの犯行ではなく、そこに家族の、社会の病巣がある。
惹きつけられるのはそんな時代へのVIVID感でしょうね。
すごくピンと来るかどうかは、やはりその登場人物や設定に、
自分を投影できるキャラまたは環境があるかどうかかな。
日本橋には本当に翼の生えた麒麟の像が立ってるんですよね。
初めて見た時はちょっとゾッとしたのを覚えてます。
知らない人も多いでしょうから、東京の新名所になるかもしれませんね。☆3つ。
「麒麟の翼〜劇場版・新参者〜」公式サイト



「しあわせのパン」は、原田知世、大泉洋主演の心暖まるストーリー。

北海道洞爺湖のほとりにある小さな町、月浦。
そこに宿泊もできるパンとカフェの店『マー二』はありました。
夫婦で営むこのお店、水縞くんがパンを焼き、りえさんがコーヒーを入れ、料理を作る。
ここにはたくさんのお客さんが訪れます。
彼に沖縄旅行をすっぽかされたOLのカオリ、北海道を出られない青年トキオ、
母親が家出してしまった少女未久とパパ、病気と闘う老夫婦など。
巡る季節の中で、みんながそれぞれにしあわせを探していたのです。
水縞くんのパンと、りえさんのコーヒーが、そっとその手助けをしてくれるのでした…。

北海道では1週早く公開になっているこの作品。
大上段に振りかぶらないタイプのほわっとした映画です。
スクリーンいっぱいに映るパンや料理が本当に美味しそうで(笑)。
それだけで心は満たされるかも。そんな意味でも、どちらかというとターゲットは女性かな。
またロケ地の月浦がすごくいいっ。
この映画を見て月浦に行ってみたいと感じる人はたくさんいるはず。
ボクもそんなひとりですから。☆3つ。
「しあわせのパン」公式サイト
 
 


 
 
 週末公開の映画……2012.1.20
「ALWAYS 三丁目の夕日′64」☆☆☆
「グッド・ドクター〔禁断のカルテ〕」☆☆☆
「ピアノマニア」☆☆☆
(満点は☆☆☆☆☆)

先日、眠い目をこすりながら、朝10時からの試写へ。
ものすごく感動…。
前日が遅く、寝てようかどうしようか迷ったのですが、行ってよかったです。その作品の紹介は近々!
やっぱり迷ったらGOですねっ。
さ、今週は3本です!



「ALWAYS 三丁目の夕日'64」は、5年振りとなるシリーズ3作目。

昭和39年の東京、下町・夕日町三丁目。
オリンピック開催に湧く東京は、活気に溢れていました。
この映画は、そこに住む住人たちの物語。
売れない小説家の茶川とその家族。
向かいに住むいつも賑やかな鈴木オート。
タバコ屋のおばちゃん、小児科医の先生。
たくさんの温かい人たちが暮らしていたのです。
時代の波に乗り損ねそうな茶川の作品、鈴木オートに勤める六子が抱く淡い恋心。
夕日町三丁目には今日も様々なドラマが繰り広げられているのでした…。

いくつものドラマが混在する内容なので、あらすじを細かく書くと、
野暮な映画評になっちゃいそうでやめときました(笑)。
人が人と関わりをちゃんと持っていた時代。それが昭和の良さじゃないかなって思うんですよ。
ボクはこの昭和39年には3歳ですから、"昭和"はリアルタイム。
「お節介があったかい」とでも言うのかな。あの頃「ウザい」なんて言葉は無かったはず。
気の合う人だけ選んで付き合うようでは、視野は狭くなる。
PCの画面からじゃなく、直接人からたくさん吸収して、学ぶべきなんですよね。
嫌なヤツがいたとしても、反面教師として、ねっ。
ちなみにこの映画は3Dです。その必要性にはちょっぴり疑問かな。☆3つ。
「ALWAYS 三丁目の夕日'64」公式サイト



「グッド・ドクター〔禁断のカルテ〕」は、オーランド・ブルーム主演のサスペンス映画。

研修医として病院にやってきた若き内科医のマーティン。
周りの評価ばかりを気にし、やることはすべて空回り。
そんな中、ダイアンという18歳の美少女が入院してきます。
担当医となったマーティンを信頼し、
すべてを委ねる彼女にマーティンは特別な感情を抱くんですね。
順調に回復し、ダイアンは無事退院したのですが、マーティンは心にポッカリ穴が開いたよう。
お礼にと招かれたダイアンの家での食事会で、ダイアンの部屋に忍び込むマーティン。
後日、再び訪れた時に、マーティンはダイアンの飲んでいる薬に細工をし、
病気を再発させてしまいます。
再入院となったダイアンをずっとそばに置いておきたい。
マーティンはあらゆる手段でダイアンの回復を妨げようとします。
そして事態は最悪の結果を招いてしまったのです…。

ボクらは医者を信じるしかないですもんね。恐ろしい。
実はこの悪事に気付いた人間がいて、マーティンを脅迫するのですが、
それに対してマーティンはどんな行動を取るのか。
完全犯罪は成立するのかというストーリー。
ラストはたぶん賛否両論かな(笑)。
個人的見解を言ってネタバレになっちゃうのでこれまたやめておきます。
劇場で確かめて下さいねっ。☆3つ。
「グッド・ドクター〔禁断のカルテ〕」公式サイト



「ピアノマニア」は、ピアノの調律師を追ったドキュメンタリー。

ドイツの老舗ピアノメーカー、
スタインウェイ社の技術主任であるシュテファン・クニュップファー。
ピアノはギターなど違って、個人が自分のものを持ち運ぶことができないので、
そこで調律師が登場。ピアニストの要望に沿った調律をする必要がある訳です。
"超"のつく一流であればあるほど、その要求は高く、
互いに完璧を求めるがゆえに調律師の仕事は困難を極めます。
そんなシュテファンの仕事にスポットを当てたこの作品。
職人技のすごさ、こだわりにただだ脱帽。神経をすり減らしてるんだろうなという感じです。
ピアノに詳しい人はもちろん、そうでなくても引き込まれると思いますョ。☆3つ。
「ピアノマニア」公式サイト
 
 


 
 
 週末公開の映画……2012.1.12
「デビルズ・ダブル―ある影武者の物語―」☆☆☆☆☆
「ヒミズ」☆☆☆
「ロボジー」☆☆☆
(満点は☆☆☆☆☆)

映画好きのみなさま、今年もよろしくお願いします!
何の映画を見ようか迷った時、どうしても話題作をチョイスするもの。
でも"No.1"の肩書きだけに魅かれることなかれ。小さな映画にも、いい作品はいっぱいあるのですから。
ここではあくまでボクの主観ですが、そんな作品を見るきっかけになってもらえればと思い、
映画評を書いてます。
☆の数は個人の感想ですから、見方が変われば評価も変わる。
いつも言うことですが、あなた自身が自分の目で確かめて下さい。
「へぇ、こんな映画やってるんだ」と思ってもらえるだけで意味があるコラムだと思います。
2012年もご愛読下さいねっ。
さ、今週は3本です!



「デビルズ・ダブル―ある影武者の物語―」は、実話を元にしたストーリー。

イラクの大統領だったサダム・フセインの長男ウダイ・フセイン。
あのフセイン大統領をして「生まれた時に殺すべきだった」と言わしめたウダイの極悪非道振りは、
"狂気のプリンス"と呼ばれるほど。
町を歩く女子高生や結婚式さなかの新婦を手にかけ、気にいらなければ感情に任せて殺してしまう。
そんなウダイには、父同様に"影武者"が必要だったのです。
選ばれたのは高校時代の同級生だったラティフ。
当時から似てると評判だったラティフには選択の余地などありません。
断れば自分はもちろん、愛する家族の命も無いのですから。
整形をし、仕草をまね、ウダイになり切ろうとするラティフ。
しかし"本物"のあまりの冷酷さに次第に心身共に壊れていくのでした…。

ラティフは正義感の強い真面目な男で、父親の事業を継ぐという夢があったのですが、
それも瞬時に無くしてしまいました。
ウダイのあまりにも非人道的行為を間近で見、反対勢力から命を狙われ、
気持ちをなんとか保っていたラティフでしたが…。
事実は小説より奇なり。
面白かったですョ。
特に一人二役を演じたドミニク・クーパーの演技が素晴らしい!
真反対の性格、表情、
とにかく内側から滲み出るものが勝負のこの演じ分けを、ものの見事にやってのけました。
ロンドン出身の33歳。彼の今後が楽しみです。☆5つ!
「デビルズ・ダブル―ある影武者の物語―」公式サイト



「ヒミズ」は、01〜03年 に週刊ヤングマガジンに連載されていた古谷実のコミックの実写化。

15歳の少年、住田祐一。
実家の貸しボート屋に住むも、父は多額の借金をして雲隠れ。
たまに来ては暴力を振るう父を、祐一は心から憎んでいたのです。
父も祐一に向かって「オマエなんかいなかったらよかったんだ」と吐き捨てる関係。
一方の母も若い男と夜逃げ。15歳の少年は孤独の身となってしまいます。
そんな中、クラスメートのは茶沢景子は祐一にゾッコン。
似たような境遇に強い共感を抱いていたのです。
景子を疎しがる祐一でしたが、徐々に景子の押しつけの優しさを受け入れるようになります。
そんなある日のこと、闇金融のヤクザが祐一の元を訪れます。
子供だろうが容赦なく暴力をふるうヤクザたち。
糞のような人生を辞めたいと思っていた矢先に父親が現れ、祐一は遂に父を殺害してしまったのです。
「もう普通の生活は送れない」。
祐一はある決意を胸に抱いたのでした…。

うーん、書き切れない(笑)。ま、書かなくていいんですけどね。
「普通の生活がしたい」。
それだけを夢見ていた15歳の祐一が、もう無理だとなった時、
残りの人生を"オマケの人生"として生きる。
そこには彼なりの大義名分があるのですが、神様はそれを許すのか。
今から10年前のコミックを映画化するにあたり、園子温監督は東日本大震災も描きたかったと。
直線的、間接的に散りばめられているその思いは十分に感じることができるはず。
どの場面でもおそらく議論、討論に花が咲く、そんな深い1本だと思います。
なんかメーターの針が振り切れちゃってる感がいいのかも。☆3つ。
「ヒミズ」公式サイト



「ロボジー」は、矢口史靖監督・脚本の壮年コメディ。

小林、太田、長井は、木村電気のダメ社員3人組。
社長からロボット博に出展するための二足歩行ロボットの開発を命じられていたのですが、
ロボット博開催の1週間前に、なんと開発していた"ニュー潮風"を粉々に壊してしまったのです。
彼らが考えた緊急措置は、中に人間を入れてとりあえず誤魔化そうという陳腐なアイデアでした。
ロボットらしい動きのできる人間を探すため、架空のオーディションを開いたところ、
なんと合格したのは暇を持て余していた73歳の老人、鈴木重光だったのです。
しかしこの頑固爺、このことを表沙汰にできないのをいいことに、わがまま三昧。
ロボジーの暴走が始まったのでした…。

ロボット博では絶賛を浴びたロボジー。
ロボットおたくで、ロボット通の女子大生の葉子がロボジーに夢中になり、
彼女も絡んでドタバタ劇はさらに激化していきます。
普通簡単に気付くでしょってとこに目をつぶってるあたりがどうかと思うけど、
コメディと割り切ればまぁ…(笑)。
往年の大スター、ミッキー・カーチスが五十嵐信次郎の名前で頑張ってるところに敬意を表し、
☆ひとつオマケかな(笑)。☆3つ。
「ロボジー」公式サイト